白・アタックフェイズアーツ

アタックフェイズで使える白のアーツのうち、ルリグコモン（ST含む）を紹介する。《ゴシックリヴ・バウンダリー》《ネオバロック・ディフェンス》《シャイニング・ソード》《アンステイブル・シールド》《フォルトナ・ディフェンス》《クリスタル・シールド》《隠されし遺産を求めて》を解説している。
また、１体のシグニやルリグのアタックを止めることを「１面防御」と呼ぶ。２体であれば「２面防御」になる。

ゴシックリヴ・バウンダリー

シンプルな１面防御アーツ。パワー８０００以下のシグニを手札に戻せ、リコレクト４を達成していれば、パワーの上限が無くなる。
同じ１面防御では《シャイニング・ソード》があり、あちらはトラッシュに送ることができるため、再利用を許さない点で優秀。だがこちらはリコレクト４を達成すると、パワーを問わずに手札に戻せる。「アタックできない」を付与することが多い白のアーツで、除去と防御を同時にこなせるのは貴重だ。
リコレクトを達成してもしていなくても使いやすく、速攻系のデッキでは早々に使って守ってもよいし、そうでなければリコレクト達成を待っても良い。白デッキの基本的な１枚として愛されている。

ゴシックリヴ・バウンダリー

白の大型２面防御アーツ。４エナと重いが、ルリグとシグニに合わせて２体まで、「アタックできない」を付与できる。

ルリグを含めた２面防御ができるのが強力。白シグニは守りに優れたものが多い分、ルリグアタックを防げないと、シグニの守りが無意味になってしまう。そこをフォローできるこのカードは、なかなか相性が良い。
ただ、白シグニの守りが堅いため、シグニもルリグも両方止める必要がない場面が多いのもまた事実だ。守りはシグニに任せ、《フレンドシップ・フレイム》や《シャイニング・クロック》といった、防御面数は少ないがエナコストが軽いアーツを採用することのほうが、白デッキでは多い。４エナもなかなか重く、白シグニは何かとエナコストを払う能力が多いため、腐らせてしまうことも意外とある。

それでも使いやすい大型アーツであることには変わりない。
４エナと重いがエナの色の縛りはさほどないため、白デッキであれば採用が検討できるだろう。基本的な１枚としてこちらも人気が高い。

シャイニング・ソード

シンプルな１面防御アーツ。《ゴシックリヴ・バウンダリー》で紹介したように、こちらは手札に戻すのではなく、トラッシュに置くことができる。そのため再利用を許さない点で優秀だ。ただ、あちらと異なりリコレクトがないため、序盤から中盤にしか発動しづらい点で劣る。
再利用を許さない点を評価すると、【シュート】や《小装 ロングスピア》などを多く採用した白デッキで、最序盤の防御アーツとして採用できる。他にもエナを絞る【チームアザエラ】や、手札破壊を得意とした青白系のデッキでも人気だ。

面を開けての防御なので、次のターンにそのままライフクロスを狙えるのが嬉しい。
きちんと最序盤に発動し、後半に腐らないようにしよう。

アンステイブル・シールド

ルリグとシグニの能力を無効化するアーツ。
主に【ランサー】や「アタックしたとき」の能力を持つシグニを選び、その要求を無力化するために使われる。ルリグも選べるのが嬉しく、連続攻撃を仕掛けてくる各種【タマ】や、ガード不可を得た《轟炎・花代・爾転》などに使うことで、ガードできるようにしてもよい。

面を開けて攻めてくる相手に無力なのが厳しい。【アサシン】などはなんとかなるが、赤や黒など、除去してアタックしてくるデッキ相手だと、途端に意味をなさなくなる。いくら白が防御に優れた色とはいえ、確実な防御につながらないアーツを採用できるほどの余力はない。
しかもこのアーツは相手ターンにしか使えないので、《ジャックビーンズ》などの耐性を自分のターンに消し、攻めの補助にすることも不可能だ。

使いにくさが目立つ１枚だが、エナコストは非常に軽い。メタゲーム次第では輝く可能性があるが、はたして。

フォルトナ・ディフェンス

特定条件だとパワーアップする防御アーツ。基本的には「アタックできない」を付与し、【アサシン】【ランサー】などを持つ相手は除去できる。

どちらのモードもシグニのパワーを問わないのが優秀だ。場面を問わずに使える１面防御として便利であり、相手の状況によっては除去もできるのが嬉しい。
【アサシン】【ダブルクラッシュ】は赤、【ランサー】【Ｓランサー】は緑のデッキに刺さるだろう。どのキーワード能力も白にとっては嫌なので、それらを咎めつつ、しかも除去ができるのがありがたいと考えられる。

しかし除去と防御を両立するのであれば、序盤は《シャイニング・ソード》が、終盤は《ゴシックリヴ・バウンダリー》のほうが確実だ。キーワード能力は《幻水姫 シィラ》や《蒼森ミネ》など白シグニで無効にできる場合もあるので、上記のアーツを押しのけてまで採用されることはあまりない。

環境やメタによっては優秀なので、《シャイニング・ソード》などと併用するのもよいだろう。

クリスタル・シールド

《フォルトナ・ディフェンス》に似た防御アーツ。ルリグかシグニのアタックを封じるか、赤か黒のシグニをトラッシュに置ける。

できることは《フォルトナ・ディフェンス》より全体的に優秀。①のモードはルリグも選べるのが嬉しく、白にとって厄介なルリグアタックを封じられるのはありがたい。②のモードは、相手のシグニが赤か黒であれば問答無用でトラッシュに置ける。手札に戻すのと異なりトラッシュ送りなので、再利用を許さない……、というのは《シャイニング・ソード》などで紹介した通りだ。

《フォルトナ・ディフェンス》の上位互換、と思いきや、エナコストが白１無色１とやや重い。
白のルリグは《羅星姫 マゼラン》など出現時能力でエナを支払うことが何かと多く、エナを増やすのも得意ではないため、２エナが地味にのしかかることがある。他のアーツ次第ではエナコストが払えない、ということもあるので、ルリグデッキのエナの支払い収支には気を配ろう。

使い勝手は悪くないが、ライバルも多いアーツ。環境に赤や黒が増えたら採用を検討してもいいか。

隠されし遺産を求めて

＜ブルアカ＞向けの防御アーツ。２エナで１面防御ができ、追加で＜ブルアカ＞のカードをエナゾーンから２枚トラッシュに置くと、《ネオバロック・ディフェンス》になる。

２エナで１面防御、しかも「アタックできない」の不要はややコスパが悪い。ただルリグのアタックも止められるので、実質《クリスタル・シールド》と同じと考えれば問題ないだろう。
重要なのは、②のモードとの使い分けができることだ。攻めが強力な相手に対しては②として、遅い相手やエナを絞る相手には①として使い分けられることがこのアーツの最大の強み。２のモードのコストは＜ブルアカ＞であれば色を問わないため、白以外のカードが多く入ったデッキでも使いやすいだろう。

ブルアカの白には《秤アツコ》がおり、防御面では非常に優秀なので、多くは①として使うことになるだろうか。
それでも【ランサー】を多用する緑や、思わぬ攻めと出会ったときに、②としても運用できる柔軟性が魅力的。他の白アーツ以上に、ブルアカデッキでは活躍してくれるだろう。