ウィッシュアーツ

概要

ここでは「loth SELECTOR」で登場した、アタックフェイズに発動できるルリグレアアーツ（《ホワイト・ウィッシュ》《熱願成就》《アズール・ウィッシュ》《加持祈禱》《ブラック・ウィッシュ》）の総称を指す。
全ての色に１枚ずつ存在し、「〜ウィッシュ」など、祈りや願いに関する名称で統一されているため、「ウィッシュアーツ」と呼ばれることが多い。防御面数は２面相当。

共通点

エナコストはその色×３エナで、以下の共通効果を持つ。

エナコスト軽減のためにアーツをトラッシュに置くと、言うまでもなく使えるアーツが１枚減る。防御アーツをコストにすれば防御力は落ちるし、メインフェイズのアーツをコストにすれば、攻撃力が劣ってしまう。エナコストを軽減する際は、どのアーツをコストに充てるかが重要だ。

もちろん、ウィッシュアーツを使う時は、デッキ構築の段階からコスト軽減のための同色のアーツを入れておくのが望ましい。とはいえ、エナが不足しなければ３エナを払って防御として使えばよいので、コスト軽減を優先する必要はない。
いつ使うか、エナコストを軽減するか否か、軽減するならどのアーツを軽減に充てるかなど、選択肢が非常に多いアーツ群。使いこなすには慣れが必要なので、バトルを重ねて経験を積んでいこう。

アーツの採用枚数が限られる「MIXスタイル」とも相性が良い。
もう１枚は同色のアーツを採用しておき、エナを与えてくる相手に対しては３エナを支払ってもう１枚のアーツも使う、エナを与えない相手に対してはコストを軽減して使うなど、ルリグデッキとエナの消費に幅を持たせられる。

ここからは各色の防御性能について解説する。
防御性能は微妙に異なるので、デッキに合ったものを選ぼう。

ホワイト・ウィッシュ

シグニとルリグのアタックを封じられる白のウィッシュアーツ。
ウィッシュアーツの中では唯一、ルリグアタックを止められるのが優秀だ。

ただ、アタックを止めたシグニと同じレベルのルリグのアタックしか止められない点は注意。ゲーム終盤ではレベル３のルリグとシグニが場にそろうことが多いため腐りにくいが、相手にこのアーツを読まれると、あえてレベル２以下のシグニのみを場に出してくることもあるので気をつけよう。

また、相手のセンタールリグがレベル４までグロウすると、（レベル４のシグニが存在しない限りは）１面防御になってしまう。その場合は多少無理をしてでもレベル３の時点で使うか、エナコストを軽減して早めに使うなど、工夫をしたい。

熱願炎諦

赤のウィッシュアーツはエナ破壊と相性が良い。無色４エナはかなり重く、バニッシュで攻めて相手にエナを与える赤デッキとはいえ、基本的には２面防御として機能すると期待していい。とはいえ、相手がエナを払って突っ込んでくる可能性もあるので、使うタイミングには要注意だ。

また、このアーツの能力を付与されたシグニをアタックさせ、あえてバニッシュさせてエナを溜める、という動きをされることもある。エナを絞るデッキで逆にエナを与えてしまうが、２エナ増やして相手が能動的に盤面を開けてくれるのであれば儲けもの、と考えてもいいだろう。

アズール・ウィッシュ

シンプルな２面防御ができる青のウィッシュアーツ。「レベルの合計が５以下」という条件があるが、「レベル３・２」「レベル２・２」などとすれば、基本的には２面防御で運用できる。ダウン耐性さえ無ければ確実に守れるため、ウィッシュアーツの中でも非常に使い勝手が良い。

ただ、「レベルの合計が５以下」という点を逆手に取られ、「レベル３のシグニ２体のみがライフクロスを狙う」という状況を作られると厄介だ。採用率が高いため、相手もこのアーツの存在を読んで立ち回ってくることも多い。温存したり、あえて１面防御として使うなど、ゲーム全体の展開を予想しながら使っていこう。

《フローズン・ギア》と並んで非常に多くの青デッキに採用される人気のアーツ。
アーツでの防御手段がダウンに偏ってしまい、《幻獣 テングザル》などのダウン耐性が止まらない、なんてことにならないように。

加持祈禱

緑のウィッシュアーツ。次とその次に受ける２回分のダメージを無効にできる。

こちらもシンプルな２面防御アーツ。どんなダメージも無効になるため、まず間違いなく２ダメージから身を守れる。【ルリグバリア】や【シグニバリア】、「次のダメージを受けない」などのライフバーストとは、このアーツでダメージを受けなくするか、【バリア】やライフバーストでダメージを受けなくするかを選べるので、柔軟性も高い。

無効にできるのはダメージなので【ランサー】【Ｓランサー】には無力。また、シグニのアタックは許すため、「このシグニがアタックした時」などの能力が発動してしまう点も気になるし、連続攻撃にも弱い。が、これらの弱点は他の緑アーツと共通しているので、割り切ってしまっていいだろう。
それでもほぼ確実な２面防御は非常に安心感がある。緑はエナを増やすのも得意なので、エナコストを軽減せずに使うことも容易だ。

【ひとえ】を筆頭に数多くの緑デッキに採用される人気の１枚。《アズール・ウィッシュ》と並ぶ、ウィッシュアーツの代表格だ。

変わったところだと【夢限】に採用し、緑・赤アーツの《竜花相搏》をルリグトラッシュに送り、《ギュウキ》の【シャドウ】の色を増やすデッキも一時期話題になった。キーセレクションでは、《大願成就》をこのカードでルリグトラッシュに置き、《ホーリー・グランドスラム》で相手ターンに《大願成就》を使うデッキも開発されている。

ブラック・ウィッシュ

対戦相手のシグニを２体まで対象とし、ターン終了時まで、それらは「【常】：あなたの他のシグニ２体を場からトラッシュに置かないかぎりアタックできない。」を得る。

最もクセが強い黒のウィッシュアーツ。相手のアタックにシグニの犠牲を強いる。

３体のシグニのうち２体に、「他のシグニ２体をトラッシュに置かなければアタックできない」を与え。相手はそれらの２体でアタックをしないか、「《ブラック・ウィッシュ》で選ばれなかったシグニでアタック→他のシグニを犠牲にしながら、選ばれたシグニでアタック」のどちらかをすることになる。２面防御になるか、１面防御＋２面除去になるかは相手次第だ。
相手に左右されるが、防御しながら面を開けられるのはかなりパワフル。だが相手依存なのが非常にもろく、特に速攻デッキとのバトルでは、相手が自分のシグニを犠牲にライフクロスを狙ってくることは十分に考えられる。確実に２面守れない点が大きく評価を下げており、他色のウィッシュアーツより採用率が極めて低い印象だ。

対象を選ぶのも難しい。
「最も場に残したくないシグニを選ばない」とすれば、残り２体のどちらかがアタックする時に、上記のシグニがトラッシュに送られる。一方、「アップ状態の〜」などのライフバーストでは処理できない。「最も安全なシグニを選ばない」とすれば、残り２体がアタックする時にどちらかしか送られない。だが、「アップ状態の〜」のライフバーストが発動したら大きい。

ちなみに、別のアーツと組み合わせ、《ブラック・ウィッシュ》の効果が適用されなかったシグニを除去すると、残り２体のシグニはアタックできなくなる。使う際は覚えておこう。