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「spread」シリーズで登場した青ルリグ。オールスター時代の「スペルの魔術師」の異名(?)通り、スペルに関する能力を多く持っている、るんっ!

センタールリグ

ミルルン・セツナ

レベル3《ミルルン・セツナ》で何より目を引くのはゲーム1だろう。自分のデッキの上から10枚を見て、コストの合計が4以下になるよう、スペルを2枚までチェックゾーンに置き、残りをデッキに戻す。その後、置いたスペルをノーコストで発動できるのだ。最大4コストの踏み倒しが可能で、《TROUBLE》2枚で6ドローしたり、《RANDOM BAD》で2ドロー2ハンデスでも良い。青以外のスペルも条件さえ満たせばタダで使えるので、構築次第では思いがけないシナジーが見つかるかもしれない。

ターン1の起動能力は青1エナを支払い、手札のシグニとスペルを1枚ずつ捨てることで、相手のシグニ1体をバニッシュできる。パワーを問わない確定除去は赤シグニ顔負けの性能だが、手札2枚と1エナはやはり重い。ゲーム1やドロースペルなどをしっかり使って毎ターン発動するか、ハンデスなどで相手のリソースを奪い、発動しなくてもよい状況を作りたい。

ターン1を安定して使いたいこともあり、デッキのスペルとシグニのバランスは重要。《コードイート エルドラ//メモリア》と《INVESTIGATE》のセットや、《コードハート ピルルクAPEX//メモリア》など、スペルを使うことが有用なシグニを軸に構築していきたい。
ゲーム1では青以外のスペルも使えるため、青デッキでは使いづらい赤スペルなども採用できる。発動が難しくとも、ターン1能力のコストにすれば無駄がない。

ちなみに常時効果で、相手のスペルのコストが無1増える。青を筆頭にスペルを多用するデッキに刺さり、そうでなくとも1~2枚採用されているスペルのコストが増えるのは、相手にすると厄介。ディソナ環境では《開園の合図》や《羽化》などを採用するデッキも多く、刺さる場面は見受けられる。

ミルルン・ケミストリー

「PRIMAL SELECTOR」では新たなセンタールリグ《ミルルン・ケミストリー》が登場。スペルの扱いはもちろん、<原子>に特化した能力がそろう。

起動能力はレベル2以下の<原子>シグニ1体をバニッシュして発動。デッキの上から3枚見て、その中の<原子>シグニかスペル1枚を手札に加えられる。同弾で登場した<原子>シグニは、自身がバニッシュされた際に発動する能力を持つものが多いため、それらと組み合わせながらアドバンテージを稼いだり、デッキを回したりしていくのが基本的な戦術になる。<原子>シグニはもちろん、加えるスペルにも色の制約がないので、青を筆頭に様々な色のスペルを組み込むといいだろう。

ゲーム1能力の「ハプニング」は、お互いのトラッシュにあるスペルを1枚ずつこのターンに発動できるようになる。《LET FRY》や《TROUBLE》などのスペルを多用するミルルンにとって、トラッシュからいきなりスペルを使えるのはうれしい。相手のスペルも使えるため、状況によっては意外なシナジーを発揮することもあるが、適切なエナコストがかかるので、噛み合ったらラッキー程度でいいだろう。「ハプニング」で発動するスペルは、ルールで一度チェックゾーンに置かれるため、選んだスペルを連打することはできないので注意。ルールによる移動なので、《ブッパ・フラストレーション》などでトラッシュへ制約をかけられても使えるのは覚えておこう。

パートナーシグニの《羅原闘姫 Ne》は、自分の<原子>シグニが対戦相手の効果で場を離れる際、その移動はすべてバニッシュになるという常時能力を持つ。バウンスやトラッシュ送りなどがすべてバニッシュに書き換えられるので、<原子>シグニが持つバニッシュされた際に発動する能力をどんどん使っていける。あらゆる除去がバニッシュになるのでエナが増えやすく、スペルの発動に必要なエナを稼ぎやすいのもうれしい。

起動能力では<原子>シグニ2体をバニッシュすると、アタックフェイズ開始時にシグニ1体をバニッシュできる。青1エナとシグニ2体のダウンという重いコストがかかるが、どんなシグニでもバニッシュできるのはありがたい。ダウンしたシグニは《ミルルン・ケミストリー》の起動能力でバニッシュさせたり、《羅原姫 H2O》のライズの下敷きにすれば無駄がない。除去は《Ne》自身がアタックフェイズ開始時に発動する能力になるので、発動後に《Ne》自身が場を離れると発動しないので注意しよう。

オールスターの「ユニークスペル」を思わせる起動能力を持ち、往年のファンにとっては懐かしい動きが楽しめる。《羅原闘姫 Ne》の常時能力でエナの消費を抑えられるため、重めのアーツやピースを採用しても大丈夫だ。「スペルの魔術師」の異名は今なお健在、といったところか。
《ミルルン・ケミストリー》《羅原闘姫 Ne》はともに起動能力なので、《コードハート リメンバ//メモリア》は天敵。スペル《コール・アウト》で対応するといいだろう。また《ミルルン・セツナ》や《羅原 ミルルン//ディソナ》など、スペルの発動に課税するカードはもちろん苦手。

アシストルリグ

ミルルン☆スレトゥン

アシストルリグとしてのミルルンも、スペルに関する能力を多く持つ。レベル1の《ミルルン☆ウェルカム》は3ドローの後、手札を2枚捨てるかスペルを1枚捨てる。スペルを捨てれば《マドカ//フロート》と同じ能力と、デッキによっては非常に強力。もう1枚のレベル1《ミルルン☆スラッシュ》はレベル2以下のシグニを1体バニッシュできる、青では珍しい除去アシストルリグだ。
レベル2では《ミルルン☆スレトゥン》が軽量防御として優秀。相手のシグニ1体をダウンするが、このターンに相手がスペルを使っていれば、ダウンする代わりにバニッシュできる。青でのバニッシュはこれまた珍しい上、相手にスペルの使用をためらわせる副次的な効果も期待できる。

総評


オールスターで青ルリグの多くはスペル戦術を得意としているが、その中でもミルルンは群を抜いている。相手のスペルの無効、コストの踏み倒し、限定条件(特定のルリグタイプしか使えないカード)の無視、アタックフェイズでの発動など、スペルの扱いはトップクラス。
オールスターでは1度圧倒的環境トップに立ったこともあり、ミルルン一強の時代があったとか。

【関連リンク】
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