第1章~パンデミックで閉じた舞台

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3:DIVA’s LIVE!!!〜宴の開幕〜

2021年1月16日。アニメ「WIXOSS DIVE (A) LIVE」の放送開始に合わせて、4種の構築済みデッキ「DIVA DEBUT DECK」と、1弾「GLOWING DIVA」が発売された。アニメの主要4チームから計12人がルリグとして登場し、1弾から3弾にかけて、各チームから1人ずつがセンタールリグとして登場していくこととなった。
不幸にも、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い2度目の緊急事態宣言が発令され、ウィクロスセレモニーの開催はなかった。ここでは、2弾「CHANGING DIVA」と3弾「STANDUP DIVA」環境を交えながら、1〜3弾の中で活躍したデッキやカードたちを見ていこう。

話は1弾の発売前に遡る。
「DIVA DEBUT DECK」のカードリストを見たセレクター達は、誰もが度肝を抜かれたに違いない。0弾「INTERLUDE DIVA」から、カードパワーが一気に跳ね上がっていたのだ。
目玉はそれぞれのチーム「No Limit」「Card Jockey」「うちゅうのはじまり」「DIAGRAM」が有するドリームチームピースだ。どれもがルリグアタックを超強化するもので、「No Limit」の《Glory Grow》は「ダブルクラッシュ+ガード不可」を、「Card Jockey」の《ENDLESS-PUNCHLINE》は最大3回のルリグアタックを可能にした。《ハーモニー・コール》《サンバ・カーニバル》から数段、数十段カードパワーが上がっており、ただでさえガードが少ないフォーマットの中、ルリグアタックが超強化される点には驚愕した。

除去の査定も大幅に見直されていた。チーム限定のスペルでは、赤1エナで10000以下のシグニを除去できる《轟音の炎球》や、黒1エナでパワーマイナス8000の《ダウナー・サウンド》と、エナコストがかなり軽くなった。シグニのスペックも上がっており、今後長きにわたって活躍する《紅将 ランスロット》や《紅将姫 ノブナガ》、除去手段がほぼない【シャドウ】の《聖天姫 アークゲイン》など、攻防両面でカードパワーが急上昇。特に攻撃面のステップアップは飛躍的であり、ドリームチームピースの火力もあいまって、短期決戦ができるデッキが注目されるようになっていった。

赤がとにかく強かった
メインデッキの貴重なダブクラ要員
いつの時代もアークゲイン

まずは1弾の環境から見ていこう。センタールリグとしては「No Limit」「Card Jockey」「うちゅうのはじまり」「DIAGRAM」からそれぞれ、ヒラナ、レイ、タマゴ、ムジカが登場。残るチームメイト2人は、アシストルリグとして収録された。
人気の中心に躍り出たのが、アニメの主人公・ヒラナがセンタールリグの【チームヒラナ】だ。アキノ、レイをアシストルリグに置き、非常に攻撃的なワンショットデッキとして暴れまくった。

当時のディーヴァセレクションには、センタールリグ及びアシストルリグの色と同じ色を持つカード(と無色のカード)しか、メインデッキ及びルリグデッキに採用できないというルールがあった(2023年2月に廃止)。3人のルリグの色が赤・青・白であれば、緑・黒のシグニやピースは採用できなかったのだ。

攻撃面で優秀な赤をセンタールリグとしてチームに採用できるヒラナは、他のデッキと比べて火力面で秀でていた。ヒラナの戦略は至ってシンプル。《紅将 ランスロット》《紅将姫 ノブナガ》、チームシグニの《羅輝石 ローズクォーツ》でシグニを除去したり、《Glory Grow》で「ダブルクラッシュ+ガード不可」のルリグアタックをお見舞いしたりしながら、ライフクロスを0枚にする。そして自身のゲーム1能力でフィニッシュ、という具合だ。この火力を武器に、ヒラナはわかりやすい「一撃必殺のルリグ」として大暴れ。ルリグアタックを止める手段が皆無だった環境で、ヒラナの火力はとにかく重かった。強烈なエナ破壊アーツ《GO TO the TOP!》で防御アシストルリグを封じることもできたため、ヒラナはディーセレ草創期の象徴的ルリグとなった。

レベル3までバニッシュ可
チームシグニのスペックは強烈
3ランデス!

一撃がヒラナであれば、連撃を担当したのが「Card Jockey」のLIONがセンタールリグの【チームLION】だ。チームメイトのWOLF、LOVITをアシストルリグに置き、チームピース《ENDLESS-PUNCHLINE》を武器に攻めていくデッキだ。

最大3回のルリグアタックを可能にするこのピースで一気にライフクロスを削り、ゲーム1能力でフィニッシュをねらう戦略はヒラナと同じだ。3連ルリグアタックを確実にするため、《聖天 ハニエル》《聖天姫 アークゲイン》《グッド・ディグ》などでデッキを圧縮し、デッキの中のカードをレベル3とスペルに寄せた状態で《ENDLESS-PUNCHLINE》を使う戦略が基盤にある。純粋な火力面ではヒラナにやや劣るが、チームシグニ《コードハート Pロマピ》のガード課税や、《聖天姫 アークゲイン》のシャドウなど、LIONならではの個性もあるため、こちらも強力なルリグアタックデッキとして猛威を振るっていた。

残る「うちゅうのはじまり」「DIAGRAM」も、「No Limit」「Card Jockey」の2チームに続いて活躍した。2月27日に発売された2弾「CHANGING DIVA」でセンタールリグとして登場したアキノ、LOVIT、バン、マドカの中で飛び出したのは、「DIAGRAM」のマドカだ。

デッキの中核を担ったシグニが《蒼将 ヒジカタ》だ。自分のターン中に自分が手札を2枚以上捨てていた場合、自身がバトルでシグニをバニッシュした際にランダムハンデスができるという能力を持つ。センタールリグの《VOGUE3 マドカ》の出現時能力と《祝福の鐘の音》で《蒼将 ヒジカタ》の条件を満たし、序盤や中盤のうちからハンデスを仕掛け、相手の立ち上がりをくじく戦略が根幹にある。

やや不足しがちな打点は、チームシグニの《ドライ=ランリョウオー》や新要素「ハーモニー」を持つシグニの《羅原姫 ZrO2》による除去、ピース《salvage the future》や《コードアンシエンツ ファラリス》によるデッキ破壊で補って戦う。この【ヒジカタ軸マドカ】は、後の【原子デウス】や【青黒リメンバ】のような「ハンデス+除去」の祖とも言えるデッキとして、手札破壊を好むプレイヤーに愛用された。

4月3日に発売の3弾「STANDUP DIVA」では、残るレイ、WOLF、ノヴァ、サンガがセンタールリグとして登場。ここで活躍を見せたのは「うちゅうのはじまり」のノヴァだ。
エースシグニは《聖将姫 コウメイ》だ。アップ状態のシグニ2体をダウンさせることで、白のルリグの連続攻撃を可能にするシグニだ。打点はこのルリグアタックに絞り、地上は《聖天姫 アークゲイン》や《中装 イシキリマル》などの硬いシグニで守りつつ、チームシグニ《蒼魔姫 フェンリル》での足止めや、スペル《RANDOM BAD》やチームピース《はんぱない☆ディストラクション》でのハンデスで妨害していく。枯渇しがちな自身のサーバントは、センタールリグ《天翔 ノヴァ》の能力で補っていく。かつての【チームアンジュ】より更に防御に寄せた、ディーセレ初の長期戦デッキとして、メタゲームに飛び出してきた。

《聖翔 ノヴァ》と並ぶ「うちゅうのはじまり」のセンタールリグは、ゲーム1能力で他のルリグの下敷きを集約し、自身の下敷きの枚数に応じた能力を持つ。最大限に発揮するには下敷きが7枚・つまり左右のアシストルリグがレベル2でゲーム1能力を宣言する必要があったため、アシストルリグは軽量防御が推奨された。振り返ればノヴァは、後の「早々にリミット8にして、3・3・2で硬い盤面を作る」の元祖でもあるといえるだろう。
4月10日に開催された全国大会「LGPウィクロス総選挙ACT2」ではこの【コウメイノヴァ】が総合優勝した。全国7箇所のカードショップで予選を行い、その覇者がリモートで決勝トーナメントを戦うという形式で行われた。コロナ禍で移動が制限された中でも全国大会を開催するという試みは、パンデミックの中での新しいカードゲームの形だったといえよう。