野性味あふれる緑ルリグ。花代と同様、6弾でアシストルリグが、10弾でセンタールリグが登場した。
初代アニメ「selector」ではタマ、花代、緑子が主人公サイドのルリグだったが、緑子は早々に退場してしまった。性格はとても良い子。
センタールリグ
参上 緑姫
何よりも注目はゲーム1能力。4エナの重い発動コストと、更に追加で全てのエナを失うが、追加でトラッシュに置いたエナの枚数分のエナを焼き、相手のシグニを全てトラッシュに置くことができる。エナを限界まで伸ばして発動すれば、相手のエナゾーンと場を一気に吹き飛ばせる。ウィクロス最初期に猛威を奮った禁止カード《大器晩成》を彷彿とさせる、豪快な能力だ。
盤面のトラッシュ送りはシグニの対象を取らないため、特に《聖天姫 エクシア》の能力をトリガーさせないのが嬉しい。相手のエナをどれだけトラッシュに送れるかは状況によるが、専用構築を組めば4〜5エナくらいは焼き尽くすのも容易だろう。出現時に手札のカードを3枚までエナゾーンに置けるので、グロウ直前のターンに《SONG OF WIXOSS》などで手札を抱え、それをエナに転用するのも面白い。
起動能力はシンプルなバフ。パワーを5000上げれば《マキナスマッシュ》などをかいくぐれるようになるほか、《幻獣神 サーベルタイガー》《幻獣神 サラブレッド》などの地獣シグニらを活躍させられる。ゲーム1使用後に使い、ライフバーストやアシストルリグのケアに使っても良いだろう。
散散 緑姫
ディソナ編では《散散 緑姫》が登場。シグニのパワーを上昇する能力に長けている。
常時能力で、中央のディソナシグニのパワーを5000上昇させる。お互いのターンに常に発動し続けるため、攻防両面で役に立つ。特に《小砲 バクチク//ディソナ》に狙われやすい下級シグニのパワーが7000や8000まで上昇するため、相手の除去の負担を高められるのが嬉しい。
エクシード4を使うと、自分の全てのシグニのパワーを、次のターン終了時まで10000上昇させる。バトルによるバニッシュはもちろん、能力での除去も困難になるパワーラインのシグニを並べられる。パートナーシグニ《幻獣神 ウルフレンド//ディソナ》との相性も当然良く、パワフルな攻めが可能になる。ディソナ以外のシグニのパワーも上昇できるため、《幻獣神 サラブレッド》など地獣シグニとのシナジーも期待できる。
パワーにまつわる能力を多く持つが、手札などを大きく増やすギミックはあまりない。パワー上昇は確かに強力だが、《翠魔姫 バン//ディソナ》など突破される方法も少なくはないため、他に付加価値を見出したいところ。
《幻獣神 ウルフレンド//ディソナ》はエナが続けば、単体でしっかり機能するアタッカーになるため、これを軸に戦っていくのが良いだろう。もしくは増やしたリソースでワンショットを狙う、などか。
三式戦帝女 緑姫
10周年の構築済みデッキ及び「RECOLLECT SELECTOR」では、新たに2種類のセンタールリグが登場した。
構築済みデッキ「GREEN ALT WANNA」では《三式戦帝女 緑姫》が登場。起動能力では緑1エナで、手札から緑シグニ1体を捨てることで、シグニ1体のパワーを3000アップさせつつ【ランサー】を付与できる。【ランサー】を持ったシグニがバトルでシグニをバニッシュすると、合わせてライフクロスを1枚クラッシュできる。パワーも3000上昇でき、【ランサー】を持たせるシグニに色やレベルの制限もないため、どんな状況でも1枚のライフクロスを狙えるシンプルな能力といえる。
ゲーム1能力は【エナチャージ2】の後に、エナゾーンからカードを2枚まで手札に加えられる。増やしたエナは各種コストに充てらればよく、エナゾーンからのカードの回収にも制限はないため、《サーバント #》や状況によって必要なカードを手札に加えれば良いだろう。2枚「まで」なので、純粋なエナ確保として使ってもよい。
エナ確保やパワー上昇、【ランサー】など緑デッキの特徴が詰まっており、入門編としてはもちろん、オールスターやキーセレクションでのレベル4への中継地としても優秀なルリグ。より本格的なバトルを楽しみたいのであれば、《讃型 緑姫》でデッキを構築すると良いだろう。
讃型 緑姫
「RECOLLECT SELECTOR」では《讃型 緑姫》が登場。<地獣>シグニとパワー上昇戦略を持つルリグで、多くの能力が高水準でまとまっている。
自動能力では、自分のアタックフェイズ開始時に<地獣>シグニ1体のパワーを3000上昇させつつ、「アタック時にそのシグニの半分以下の相手シグニ1体をバニッシュする」能力を付与する。能力付与後、例えばそのシグニのパワーが15000であれば7500以下、20000であれば10000以下のシグニを何でもバニッシュできるという作りで、どんな<地獣>シグニでも一瞬でアタッカーに早変わり。<地獣>シグニはパワー上昇が得意なので、他の能力でパワーをどんどんアップさせると、12000や15000のシグニですらバニッシュすることも可能だ。安定して攻められる、優秀な自動能力だ。
ゲーム1能力「ワナ」は、自分のエナから3枚までのカードを回収しつつ、相手のエナもその枚数分、相手の手札に戻す能力。《三式戦帝女 緑姫》同じく必要なカードを回収できるが、事前のエナ加速がないため、別のカードでのエナチャージやバニッシュされたシグニの再利用が目的となる。真骨頂は相手のエナ破壊。相手の手札に戻すエナはこちらが選ぶため、「マルチエナ」などを戻すことでアーツの利用を封じたり、《ドント・ムーブ・オン》などの重いアーツのエナコストを奪える。相手の手札を増やしてしまう点がネックだが、発動ターンにゲームを終わらせれば問題ない。使い所が重要な、まさに必殺技と言える能力だ。
パートナーシグニの《幻獣神 オサコ》も非常にスペックが高く、パワー上昇と除去を兼ね備えた優秀なシグニだ。このカードをはじめ、シグニによるパワー上昇は「次の相手ターン終了時まで」持続するものが多いため、パワー15000や20000以上のシグニを3面並べて相手の攻めを弾き返すことも容易い。十分な火力と堅牢な守りを兼ね備えた、攻防一体のデッキが楽しめる。
アシストルリグ
アシストルリグはレベル1は【エナチャージ2】か【ランサー】付与、レベル2はライフの回復やダメージ無効など、オーソドックスな能力が揃う。
レベル2の《緑姫・半月》は、1面ぼ除去とエナからの回収を同時に行える。エナのサーバントも回収できるうえ、除去のパワー条件もないのが嬉しい。最大4エナかかるが、やや重めの《マキナスマッシュ》と捉えれば優秀だ。
総評
ルリグタイプは「緑子」で、ルリグ名は「緑姫」で、キーセレクションでは「翠子」表記になっている。読みは全て「みどりこ」なので、カード名の宣言などで戸惑う必要はない。このサイトでは基本的に「緑子」の表記をしている。
ディーセレが始まった2020年冬以降、緑ルリグは長らく環境トップやそれに次ぐポジションに立つことができなかったが、2024年4月に、《讃型 緑姫》が押しも押されぬ環境トップとして君臨。続く「loth SELECTOR」でも【ひとえ】が活躍するなど、10周年は緑ルリグにとって輝かしい時代でもある。
【関連リンク】
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